Linuxサーバ資格にはLPIC(エルピック)と
LinuC(リナック)があります。
この2つの資格はどちらも未経験から
サーバエンジニアになりたい
人には大変おすすめの資格です。
どちらの資格もレベル1から
レベル3までありますが
両方同じレベルをとっても
ほとんど市場価値に差がありません。
有意性に5年の期限が
ありますのでどちらか片方に
絞って取得していくのが
おすすめです。
まずはLPIC(エルピック)とLinuC(リナック)
の差異を比較しました。
差があるのは地域性でLPICは世界共通、
LinuCは日本市場に特化した資格となります。
言語はどちらも日本語と英語両方
受けられますので差異はありませんが
LPICは英語問題を日本語化、LinuCは
日本語問題を英語化していると考えられます。
とちらもLinux技術者認定資格ですが
認定団体はLPIとLPI-JAPANの違いがあります。
元々はLPIC認定が先に2001年から
始まり日本ではLPI-JAPANが
LPICの認定をしておりましたが
2018年3月にLPI-JAPANが
独自にLinuC(リナック)の
認定を開始しました。
LPICとLinuCの比較
LPIC | LinuC | |
---|---|---|
OS | Linux | Linux |
認定団体 | LPI (LPI日本支部) | LPI-JAPAN |
受験者地域 | 180以上の国 | 日本が中心 |
認定開始年月日 | 2001年5月から | 2018年3月から |
言語 | 日本語、英語、他多数言語 | 日本語、英語 |
受験料 | 16,500円(税込み) | 16,500円(税込み) |
Ping-tバウチャー | 15,400円(税込み) | 15,400円(税込み) |
試験方式 | CBT方式 オンライン方式 | CBT方式 オンライン方式 |
試験のレベル | レベル1~3 | レベル1~3 |
試験時間 | 各90分 | 各90分 |
出題数 | 各60問 | 各60問 |
出題形式 | 選択問題及び記述問題 | 選択問題及び記述問題 |
合格ライン | 65%~75%程度 | 65%~75%程度 |
有効期間 | 5年間の有意性 | 5年間の有意性 |
ネットワーク資格のCisco資格との
違いとして有効期間が切れると
有意性はなくなりますが資格が
失効するわけではありません。
これは有意性がなくなっても
履歴書や職務経歴書に記載できる
という利点があります。
この後はLPICとLinuCの各レベルについて
順番に比較していきます。
LPICとLinuCのレベル1試験比較
LPICとLinuC 101比較
LPIC レベル101 | LinuC 101試験 | |
---|---|---|
試験バージョン | 5.0 | 10.0 |
試験コード | 101-500 | – |
試験内容 トピック | ・システムアーキテクチャ ・Linuxのインストールとパッケージ管理 ・GNUとUnixのコマンド・デバイス、 Linuxファイルシステム、 ファイルシステム階層構造規格 | 1.01:Linuxのインストールと 仮想マシン・コンテナの利用 1.02:ファイル・ディレクトリの操作と管理 1.03:GNUとUnixのコマンド 1.04:リポジトリとパッケージ管理 1.05:ハードウェア、ディスク、 パーティション、 ファイルシステム |
認定前提条件 | なし | なし |
認定要件 | 101試験と102試験に合格すること | 101試験と102試験の 両方の試験を5年以内に合格 |
LPICとLinuC 102比較
LPIC レベル102 | LinuC 102試験 | |
---|---|---|
試験バージョン | 5.0 | 10.0 |
試験コード | 102-500 | – |
試験内容 トピック | ・シェル、スクリプト ・ユーザーインターフェースと デスクトップ ・管理タスク ・必須システムサービス ・ネットワークの基礎 ・ セキュリティ | 1.06:シェルおよびスクリプト 1.07:ネットワークの基礎 1.08:システム管理 1.09:重要なシステムサービス 1.10:セキュリティ 1.11:オープンソースの文化 |
認定前提条件 | なし | なし |
認定要件 | 101試験と102試験に合格すること | 101試験と102試験の 両方の試験を5年以内に合格 |
LPICとLinuC レベル2試験比較
LPIC、LinuCどちらも同様にレベル1認定を
受けてから5年以内に201と202両方に
合格する必要があります。
201または202だけ受かっても
期間延長はありません。
LPICとLinuC 201比較
LPIC レベル201 | LinuC 201試験 | |
---|---|---|
試験バージョン | 4.5 | Version 10.0 |
試験コード | 201-450 | – |
試験内容 トピック | ・容量計画 ・Linuxカーネル ・システムスタートアップ ・ファイルシステムとデバイス ・ストレージデバイスのアドミニストレーション ・ネットワーク構成 ・システムメンテナンス | 2.01:システムの起動とLinuxカーネル 2.02:ファイルシステムとストレージ管理 2.03:ネットワーク構成 2.04:システムの保守と運用管理 2.05:仮想化サーバ 2.06:コンテナ |
認定前提条件 | アクティブなLPIC-1認定を取得 LPIC-1認定から5年以内 | 有意なレベル1認定を保有していること LinuC レベル1認定から5年 |
認定要件 | 試験201と202に合格すること | 201試験と202試験に合格 |
LPICとLinuC 202比較
LPIC レベル202 | LinuC 202試験 | |
---|---|---|
試験バージョン | 4.5 | Version 10.0 |
試験コード | 202-450 | – |
試験内容 トピック | ・ドメインネームサーバー ・ウェブサービス ・ファイル共有 ・ネットワーククライアント管理 ・電子メールサービス ・システムセキュリティ | 2.07:ネットワーククライアントの管理 2.08:ドメインネームサーバー 2.09:HTTPサーバーとプロキシサーバー 2.10:電子メールサービス 2.11:ファイル共有サービス 2.12:システムのセキュリティ 2.13:システムアーキテクチャ |
認定前提条件 | アクティブなLPIC-1認定を取得 (LPIC-1認定から5年以内) | 有意なレベル1認定を保有していること LinuC レベル1認定から5年 |
認定要件 | 試験201と202に合格すること | 201試験と202試験に合格 |
LPICとLinuC レベル3試験比較
LPICとLinuC共にレベル3は
レベル1と2とは異なり
専門分野に分かれております。
LPICとLinuC 300比較
LPIC レベル3 Mixed Environment(混在環境) | LinuC 300 Mixed Environment(混在環境) | |
---|---|---|
試験バージョン | 3.0 | – |
試験コード | 300-300 | – |
試験内容 トピック | ・Sambaの基本 ・SambaとActive Directoryのドメイン ・Samba共有の設定 ・Sambaクライアントの設定 ・LinuxのID管理とファイル共有 | 390:OpenLDAP の設定 391:OpenLDAPの認証バックエンドとしての利用 392:Sambaの基礎 393:Sambaの共有の設定 394:Sambaのユーザとグループの管理 395:Sambaのドメイン統合 396:Sambaのネームサービス 397:LinuxおよびWindowsクライアントの操作 |
認定前提条件 | アクティブなLPIC-2認定を取得 (LPIC-2認定から5年以内) | アクティブなLPIC-2認定を取得 (LPIC-2認定から5年以内) |
認定要件 | 300試験に合格すること。 | 「300試験」、「303試験」、「304試験」の いずれか1つに合格「LinuCレベル3」に認定 |
LPICとLinuC 303比較
LPIC レベル3 Security(セキュリティ) | LinuC 303 Security(セキュリティ) | |
---|---|---|
試験バージョン | 3.0 | – |
試験コード | 303-300 | – |
試験内容 トピック | ・暗号技術 ・アクセス制御 ・アプリケーションセキュリティ ・オペレーションセキュリティ ・ネットワークセキュリティ ・脅威と脆弱性の評価 | 325:暗号化 326:ホストセキュリティ 327:アクセス制御 328:ネットワークセキュリティ |
認定前提条件 | アクティブなLPIC-2認定を取得 (LPIC-2認定から5年以内) | アクティブなLPIC-2認定を取得 (LPIC-2認定から5年以内) |
認定要件 | 303の試験に合格すること。 | 「300試験」、「303試験」、「304試験」の いずれか1つに合格「LinuCレベル3」に認定 |
LPIC 305、306とLinuC 304比較
LPICとLinuC 300と303は
大変似ていますが
LPICは305と306、LinuCは
304になっており
違いが出ております。
各試験の内容は以下になってます。
LPIC 305は仮想化とコンテナ化
LPIC 306は高可用性(HA)とストレージ
LinuC 304は仮想化と高可用性
LPIC レベル3 Virtualization and Containerization 仮想化とコンテナ化 | LPIC レベル3 High Availability (HA) and Storage 高可用性(HA)とストレージ | LinuCレベル3 304 Virtualization & High Availability 仮想化と高可用性 | |
---|---|---|---|
試験バージョン | 3.0 | 3.0 | – |
試験コード | 305-300 | 306-300 | – |
試験内容 トピック | 完全仮想化 コンテナ仮想化 VMのデプロイメントとプロビジョニング | 高可用性クラスタ管理 高可用性クラスタストレージ 高可用性分散ストレージ シングルノードハイアベイラビリティ | 330:仮想化 334:高可用クラスタ管理 335:高可用クラスタストレージ |
認定前提条件 | アクティブなLPIC-2認定を取得 (LPIC-2認定から5年以内) | アクティブなLPIC-2認定を取得 (LPIC-2認定から5年以内) | アクティブなLPIC-2認定を取得 (LPIC-2認定から5年以内) |
認定要件 | 305の試験に合格すること。 | 306の試験に合格すること。 | 「300試験」、「303試験」、「304試験」の いずれか1つに合格「LinuCレベル3」に認定 |